社団法人奈良青年会議所 50周年運動指針
「なら結び」で育む縁
我々が住む奈良は、建国の地「大和」として歴史に名を刻む場所であり、日本人にとっての心のふるさとであります。このことにより、日本人のDNAの奥深くに刻まれた大和の風景が我々の原風景であるがゆえに、奈良はすべてをつなぐことのできる「結びの地」として存在するのです。
しかし、現在では、家族関係やコミュニティーでの連携が希薄となり、人とコミュニティーとの乖離が進行しています。また、人と人の関係は、メールに代表される無機質な伝達手段や年功序列が廃れていく社会などにより、互いを思いやる気持ちが変化しています。そして各地域に昔から伝えられてきた風習、慣わしや伝統行事は、核家族化の進行により承継者もいなくなり、このままでは未来には残らなくなってしまいます。これらの事実から、現在は、結ばれていた様々な「縁」が薄れた社会となっていると言えるでしょう。
そこで私たちは、「なら結び」による縁を育む社会を目指して運動を展開してまいります。
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愛郷心 ~地域の文化、歴史を継承し「まちの誇り」を生み出す~
奈良には、近鉄奈良駅を中心とした旧市街、生駒や学園前周辺から派生する新市街、昔からの集落、新興住宅街や市町村合併による旧郡部といった様々な地域社会が存在します。世界遺産と当たり前に共生する旧市街、ベッドタウン機能を持ち奈良の文化と関わりの薄い新市街や新興住宅街、人口減少と高齢化社会の中で集落感覚が根付く郡部と3つが合わさった町が奈良なのです。
これらの3つのエリアの成り立ちは様々ですが、そのまちにある文化や歴史は個々にあるはずです。それらを融合し、一つのコンセプトを軸に3つのエリアの人と地域をつなぐことが大切だと考えます。そのためにも、それぞれが生活する地域社会の文化や歴史を愛して誇りに思う心、すなわち「愛郷心」を率先して持って行動し、これを発信することを推進します。
皆の根底には、このまちを誇りに思い、愛している気持ちがあるはずです。それが大切なことだと気づき、地域社会の皆と共有するために行動に移すことができれば、人々が自ら地域の魅力「まちの誇り」を育むことができるのです。
これにより、人と地域との結びつきが復活し、より強固なものになるのです。
思いやり ~人と人がお互いに心から尊敬しあえる絆を創る~
社会全体が便利だと感じる現在の成熟した社会で、得るものがあれば、同時に失うものがあるのは世の必定です。携帯電話を片時も手放さない我々現代人の姿は、この10年の社会の変化を象徴しています。この現象は、個と周囲との隔たりが大きくなり、社会がバーチャルの波に飲み込まれ、孤立してしまった個の集合体になってしまったことを示しているといえるでしょう。
しかしながら、実社会が存在しつづけ、人と人の関係が切り離せない身近な関係であることには変わりありません。つまり、社会のつながりは、まず、人と人とのつながりから生まれ、お互いが相手のことを考え、理解しあう思いやりの心を持つことから始まるのです。それが人間関係の形成につながり、社会となるのです。
社会の基本は家族であります。そこには核家族から大家族といった様々な形態がありますが、家族のありかたから見直すことが必要です。そこから、親戚、近所、仲間、地域社会、そして奈良全体へと人間関係を発展させることで、お互いを助け合える輪を築くことにつながります。
人と人とを結ぶことで、世代を超えたつながりが明確に現われ、過去と現在と未来が、一つの絆によって貫かれることになるのです。
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先人達が築いてきたこの社会は、大小様々なルールが存在し、それが秩序とモラルを形成してきました。しかし今、我々は、そのルールとなる道理・掟・風習・慣わしを正確に把握しているのでしょうか?果たしてしっかりと伝えられているのでしょうか?人と人のつながりはここから始まると考えます。
先人から伝えられたことと向き合うことは、時を越えて我々の周りのすべての方々から吸収することです。そこで得られる多くのものが、歴史を積み重ねてきた継承すべきものなのです。それを知るからこそ、進化していく未来への道を築くことができるのです。それらを踏まえ、継承すべきものと改めるべきものを見極め、それを革新する進化が生まれます。
世代を超えたつながりを感じ、先人から学ぶだけでなく年少者から学ぶことを忘れず、互いに敬意と信頼をもって尊敬できる点を共有する社会を実現します。
JAYCEEは、愛郷心と思いやりで、過去と未来を奈良で結ぶ運動を率先して推進し、地域に発信していきます。それによって、奈良のまちは、すべてのものが「縁」で結ばれた、誇りに溢れ、強い絆で結ばれた、魅力溢れる人たちと魅力溢れるまちを後世に伝えていくのです。

