理事長所信
Policy
未来を創る光であれ
はじめに
私たちは、仕事や家庭などに多忙な日々を送りながらも、限られた時間を青年会議所の活動に費やしています。決して余裕があるわけではない中で、それでもこの場に身を置き続けるのは、ここでの経験が自分自身を成長させ、そして大切な人やまちの明るい未来に必ずつながると信じているからではないでしょうか。日常では出会えない価値観や考え方に触れ、仲間と語り合い、時に悩みながらも前へ進む。青年会議所でのその一つひとつの経験が、自分自身を磨き、未来を切り拓く力となります。
青年会議所は、与えられた役職や職務を通じて成長できる舞台です。しかし、そこに満足してとどまるだけでは、せっかくの環境の可能性を最大限に活かすことはできません。活動に意義を感じ、自らの意志で挑戦し、仲間や地域のためにさらなる一歩を踏み出すことで、さらに大きな成長と影響力を得ることができるのです。思うように進まないこともあります。失敗を経験することもあるでしょう。それでもなお挑戦を続ける姿勢こそが、私たち青年会議所が地域を牽引するリーダーとして必要だと確信しております。
時代が大きく変化する今、私たちに求められているのは、与えられた環境に満足することではなく、常に新しい価値を創り出そうとする意志だと考えます。どれだけ課題解決に向け取り組んでも、その過程で新たな課題は必ず現れます。それでも、ひたむきにそれと向き合い、どうすれば解決できるのかを考え、取り組む。地域の明るい未来のための挑戦を続ける姿こそが、まちや人々の希望の光となり、そしてその過程の中にこそ、自分自身の真の成長があるのです。
私たちは今、この奈良というまちで、仲間と支え合いながら、自らの成長とまちの発展を重ね合わせ、次の世代へ希望をつないでいきます。現状にとどまることなく、さらに高みを目指し挑戦し続ける。その歩みこそが青年会議所の一員としての使命であり、その先に私たちが創るべき明るい未来があるのです。
地域とともに未来へ
青年会議所の運動は、地域の課題解決に真正面から向き合うことから始まります。地域社会の発展を語るとき、まず私たちが見つめるべきは「地域とは何か」という問いです。地域とは、そこに暮らす人々の想い、文化、歴史、日々の営みが重なり合って形づくられています。私たちはその一部であり、地域に育まれる存在であると同時に、地域を支える存在でなくてはなりません。地域の課題を「他人事」として捉えるのではなく、「自分事」として捉えること。それこそが青年会議所の本質であり、地域の未来を担う一員として求められる姿勢です。
地域の人々の想い、文化、歴史に触れながら課題解決に取り組むことで、私たちは思考力や判断力、行動力といったリーダーとしての資質を実践的に磨くことができると考えます。そして、地域と真摯に向き合うことで生まれる新たな見識と、育まれる地域を想う心は、私たちの活動をさらに飛躍させるはずです。
単に地域の人々を導く存在にとどまらず、地域と共に未来を創る仲間として行動しましょう。地域と向き合い、対話を重ね、今の時代のニーズに合わせた具体的な課題解決の行動に挑戦することが、人々の共感を呼ぶとともに、自身の成長と地域貢献を同時に実現する力となり、地域に新たな価値を生み出す行動として還元されます。この積み重ねが、地域の明るい未来を築く確かな力となると信じております。
組織とともに未来へ
私たちがこの場で自己成長を重ね、地域に貢献することができるのは、長い年月をかけてこの組織を築き上げてこられた先人たちの歩みがあったからです。その志の積み重ねが、今の私たちの挑戦を支え、私たち自身の、そして地域の明るい未来への道を照らす基盤となっております。
しかし、私たちは常に変化の中で生きています。社会が変わり、人が変わり、時代が求める価値も変わっていく。そんな中で、どんなに環境が移ろっても、青年会議所はひとづくり、まちづくりのために成長と挑戦を続けられる組織である必要があります。組織を守り、未来を形づくるのは、私たち一人ひとりの成長です。それには、単に日々の活動をこなすだけではなく、主体性をもって考え、互いに学び合い、多様な価値観や経験を受け入れ、人としての成長への意欲を高め合う、そのように仲間たちの可能性を最大限に引き出せる環境を整えることが欠かせません。一人ひとりの挑戦や試行錯誤の成果は、個人の成長にとどまらず組織の資産として蓄積され、事業や地域貢献に活かされるのです。
組織を見つめ、仲間を見つめ、いま私たちができることを考えましょう。地域の未来を創るのは私たち青年会議所であり、その組織の未来を創るのは私たち一人ひとりの存在です。私たちが踏み出す一歩は、必ず私たち自身と人々の明るい未来に繋がることを信じるとともに、自身の行動に責任と誇りを持ち未来へ歩むのです。
会員拡大の重要性
会員拡大は、単なる人数の増加ではなく、組織に新たな視点や活力をもたらし、活動の多様化と柔軟な対応力を高める手段でもあります。拡大に向けて最も重要なのは、一人ひとりのメンバーが主体性を持って行動することです。それぞれが自らの経験や情熱、地域への想いを発信し、まだ組織に関わっていない人々にその価値を伝える。その積み重ねが、自然と人が集まる組織を創り出す。受け身で待つのではなく、個々の行動が拡大の原動力となるのです。
人は共感によって動きます。組織の活動意義を深く理解し、理念や想いを語り、行動で示すことで、人の心は動くと確信しております。なぜ拡大が必要なのか、拡大することでどのような効果が生まれるのか。これを一人ひとりが考え主体的に行動することは、必ず組織と地域の未来へつながります。私たち全員が、未来の組織を担っているのです。
アカデミーメンバーの成長
アカデミーメンバーの教育とは、単に知識を得る場を設けるだけではなく、行動する力を醸成する場でもあるべきと考えます。私自身、これまでのJC活動を通して多くの挑戦の場を得たことで、考える力や判断力が磨かれ、同時に自らの成長が仲間や組織に影響を与えることを実感してきました。だからこそ、この学びのプロセスがアカデミーの教育理念に根ざすべき本質だと考えます。
青年会議所の一員として、初めての事業や役割に臨むことは、不安や戸惑いを伴うものです。しかし、成果への一歩を踏み出した瞬間に、次の挑戦への力が芽生え、その挑戦の姿は仲間域に少しずつ波及していく。その連鎖が起こる環境を私たちは創る必要があります。ここで培われる主体性、判断力、挑戦心は、個々の成長と組織の発展を同時に支える力となり、地域を導くリーダーとしての自覚を育む重要な過程となるのです。
人々に伝える
私たちがどれほど意義ある運動を展開しても、その想いが地域や社会に届かなければ、共感の輪は広がりません。現状では、私たちの掲げる理念や地域への想いが十分に伝わりきらず、運動の本質が見えづらくなっているのではないでしょうか。だからこそ今、私たちは「何を伝えるのか」を明確にしなければなりません。まちの魅力や課題を深く理解し、その上で、私たちの理念や地域への想いを地域社会に広く伝えていくこと。単なる情報発信ではなく、地域の人々が「奈良JCって意味ある事してるな」と感じるきっかけとなるような共感を生み出す仕組みが必要なのです。
発信の方法は形式にとらわれる必要はなく、重要なのは、自分自身でより人々に伝わり、共感を広げることを考える事です。この思考の積み重ねによって、私たちは地域とのつながりを強め、共感の輪を広げることができます。まちの魅力を伝えながら、組織としての存在価値を高めること。その発信が、私たちと地域を結ぶ架け橋となるのです。
未来を担う人財の創出
私たちが地域を牽引する存在として成長するためには、活動に意義を感じ、自らの想いをもって行動することが欠かせません。与えられた役職や事業を遂行するだけではなく、その活動が何のためにあるのか、地域や仲間にどのような価値をもたらすのかを理解し、自分の成長と結びつけて考えることが大切です。意義を実感できるとき、行動は義務ではなく挑戦へと変わります。
青年会議所の理念を深く理解する機会を設け、この組織が存在する意義と自らがその一員である意味を再確認し、自らの生き方と重ね合わせて行動する。仲間たちの成長を願い、内部を見つめなおし、どんな環境を創ることが必要なのかを常に模索し続けることで、仲間たちは成長を続けることができ、地域を牽引するリーダーが育まれるのです。こうした環境づくりを通じて、挑戦の意義を見出したとき、私たちは次代を導く力強い人財へと進化します。地域の中心に立ち、自らの行動で未来を切り拓く人財を創出するのです。
まちの明るい未来を想い
私たちのまちは、長い歴史と文化に育まれ、数多くの人々の営みによって形づくられてきました。しかし、便利さや効率を優先する現代社会の中で、地域との関わりが希薄になり、まちで働く人々の姿や想いに触れる機会が少なくなっています。その結果、子どもたちが将来このまちで働くことを、身近な選択肢として思い描きにくくなっているのではないでしょうか。
私たちは、子どもたちが地域の産業や働く人々と出会い、仕事をすることの意味を自らの体験を通して感じる機会を創りたいと考えます。まちにある、あらゆる産業の現場に触れる中で、働くとは誰かの役に立つことであり、自らの力で未来を切り拓く行為であることを学ぶ。その体験が、子どもたちにとって未来を創る第一歩となるのです。地域の産業を支える人々の姿には、挑戦し続ける強さと、まちへの誇りがあります。その背中を見つめることで、子どもたちは「働くことは未来を創ること」だと感じるでしょう。自分の手で何かをつくり、人の笑顔を生む。その小さな成功体験が、やがて自信となり、未来を描く力を育みます。
このような体験を通して、子どもたちは「自分もこのまちの未来を創る一員である」という意識を持ち始めます。誰かに与えられる未来ではなく、自らが描き、挑戦によって形にしていく未来。私たちは、子どもたちが自分の可能性を信じ、挑戦を恐れずに前へ進める環境を創出するのです。自らの明るい未来を創ろうとする人財が増えれば、このまちはきっと、次の時代も希望に満ちた場所であり続けるでしょう。
結びに
人は誰しも、変わりたいと願いながら、変化を恐れるものです。けれども、ほんの少しの勇気が、人生の景色を大きく変えることがあります。その一歩を踏み出す瞬間こそ、成長の始まりであり、未来を創る出発点です。
私は奈良青年会議所に所属する中で、仲間たちが与えられた役職や職務をただこなすだけではなく、自分の成長を願い、組織の仲間たちの成長を願い、地域の明るい豊かな未来を願うことから、さらなる挑戦に臨むことで輝く瞬間を数えきれないほど見てきました。失敗を恐れず挑戦するその姿が、仲間を刺激し、組織としての活力となり、まちを動かす。その連鎖こそが、青年会議所の真価であり、私たちの挑戦こそが奈良のまちに希望となり、次代を生きる人々の心を照らす「光」となるのです。
挑戦とは、成果を求める行動だけではなく、自分を信じ、未知へと踏み出す勇気です。挑戦することを恐れず、自らの信念をもって歩み続けましょう。その一歩が、私たち自身の未来を明るく照らします。その姿が、次の誰かの挑戦への背中を押します。私たちのその姿勢が、未来を照らす希望となります。
人は、成長を望み、挑戦し続ける限り、どんな環境でも光を放つことができる。私は、その光の一つひとつが、自分の、人々の、そしてまちの未来を照らすことだと信じています。成功の対義語は失敗ではなく、何もしないことです。勇気を持ち、青年会議所という学び舎に飛び込んだ私たちなら、必ず光を放つことができると信じています。未来は自分で切り開いていくもの。いまこの時を、自分の変革の起点としましょう。私たち自身が、組織にとって、地域にとっての光となるのです。
一般社団法人奈良青年会議所
2026 年度理事長 池田 将也